「喜びの詩」 第31号 2008年7月28日
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目次
□ 世界の成り立ちについて
□ 人のありようについて
□ 生きることについて
□ 自分の生を、より大きな喜びにすることについて
■ 他者との関わりを、より大きな喜びにすることについて
○ 他者との間の感情と体験
○ 悪と罪
○ 勝利感と敗北感
● 敗北感の解消 (●前半/○後半)
○ 他者への典型的な行い
□ 社会との関わりを、より大きな喜びにすることについて
□ いくつかのものごとについて
(本号に掲載するもの:■●)
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─────── 敗北感の解消
敗北感は、苦しみの一つとして、自分の中で解消していけるもの。
それは生にとっての主題ではなく、過大に位置づけるべきものではない。
一方、敗北感は、他者との間で、勝利感を得ることでも解消していけるもの。
人が敗北感をもつのは、
一つは、一方的な想定による場合。
一つは、他者に負かされる場合。
一つは、謝る場合、許す場合。
謝る場合や、許す場合、
人は自ら意図して、敗北感を受け入れる。それは、その先の喜びを目指すゆえ。
これは、より大きな喜びのために、目先の苦しみを選びとるもの。
よって、ここでの敗北感は、より解消しやすいもの。
一方的な想定による場合や、他者に負かされる場合、
人は自ら意図せず、敗北感をもってしまう。
ここでの人のふるまいは、基本的に、いくつかの方向に分かれてくる。
それは、苦しみを受け入れる悲しみの方向と、苦しみに反発する怒りの方向。
悲しみの方向にあたるのは、
他者を羨むことや、惨めになること。
これは、勝利感を得るために立ち上がれずにいる状態。
この方向は、勝利感を得て敗北感を解消するには、時間がかかるもの。
怒りの方向の内、より破壊的な方向にあたるのは、
他者を妬むことや、憎むこと、恨むこと。
これは、他者を負かして勝利感を得ようとする状態。
この方向は、そうして勝利感を得て、敗北感を解消しても、それがまた覆されやすいもの。
怒りの方向の内、より建設的な方向にあたるのは、
他者より優れようと奮起することや、肯定され、感謝され、愛されようと奮起すること。
これは、他者を苦しめずに勝利感を得ようとする状態。
この方向は、そうして勝利感を得ることで、敗北感を解消しうるもの。
破壊的な怒りの方向では、人は、自分が受けた敗北感を、そのまま他者に返そうとする。
しかし、他者のふるまいも同じ方向であるなら、また自分に敗北感が返されることになる。
そうなれば、他者との間に、負の体験の循環がつくられることになる。
互いに負かし合う、この恨みの循環は、放っておけば終わりなく続きうる。
この循環を断つには、また、始めさせないためには、
怒りの感情を制御し、互いの恨みを抑えるしかない。
ここで、恨みを抑える行いにあたるのが、謝ることと、許すこと。
謝ることで、他者の恨みを抑え、
許すことで、自分の恨みを抑える。
これらは、自分が一旦、敗北感を進んで受け入れ、他者に勝利感を与えることで、
それまでの負の関係を、正の関係へと転換しようとするもの。
これが、恨みの循環を阻むための第一歩になる。
敗北感を、自分の中で循環させ続ければ、その「鋳型」ができてくる。
すると、望まなくとも、ひとりでに、
他者より自分の劣る点ばかりを見いだすようになったり、
他者のささいな行いに、自分が負かされたと思い込むようになったりする。
一方的な想定であっても、敗北感が膨らんで、妬みや、憎しみ、恨みの思いに転じれば、
それは自分の中の出来事にとどまらず、他者に負の影響を与えることにもなりうる。
敗北感が、成長への奮起を促すなら、時にそれを自分の中で循環させることも、肯定できる。
ただその際は、思いを建設的な怒りへ向けるための、充分な気力が必要になる。
また一方で、思いを破壊的な怒りへ向けないための、感情の制御も必要になる。
これらを欠いたまま敗北感を循環させれば、やはり負の影響の方が大きくなる。
やはり敗北感も、基本的に、自分の中で大きくなる前に、
より早い内に解消することが肝要になる。
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あとがき
ここでは、敗北感を解消することについて、大きな枠組みを考察しました。
次号では、その解消のための、具体的な解し方や考え方を取り上げます。
それではまた。
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発行者 哲楽人 週2回発行(月曜・金曜)
バックナンバー掲載サイト http://www.yorokobi.info
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